2010年6月アーカイブ
株主総会が無事終了した。
ただ、すでに私は後任に総会進行の責任を引き継いでいるので、私は総会の司会を務めた。
藤田まことが、必殺仕事人を東山紀之に譲ったシーンが思い起こされる。
責任者は変わったけれど、実質は、当時の私の部下の部下が、私の作ったマニュアルにそって丁寧に進めていた。
立場が違うのであからさまには言えないが、心の中で「頑張れ」と応援していた。
砂時計の砂がさらさらと下に落ちて底にたまっていくように、立場は変わっていっても、その時その時に自分なりに頑張った事績はこうやって残っていくんだ―そんなことを感じた。
グループファシリテーター講座を受講し始めたので、「我・汝」に興味をもった。
どこから手をつけていいか分からないので、手始めに、斉藤啓一著『ブーバーに学ぶ』を読んでみた。
幸い、フランクルとの関連で、ユダヤ教、旧約聖書、ハシディズムなどの簡単な知識を得ていたので、何とか読み通したのだが、それらの知識を持たないまま読むと真意は理解できないかも知れない。
特にハシディズムが分からないとほとんど理解できないかも知れない。
本書を読んで、我・汝の関係は、今まで思っていた以上に真摯なものであることに気づいた。
我・汝関係は、神との二重性において成り立つものであり、そもそも神が分からない私では、本当の意味で理解し、実践することはできそうもない。
我・汝関係は、真の意味で理解することも実践することもできそうにはないが、せめてブーバーの思いだけは理解し、実践していきたい―そう思った。
昨日(6月26日)、産業カウンセラー協会東京支部の月例で、「EQ入門」についての講演があった。
EQについては前々から興味があり、専門的に勉強したい気持ちもあったので、でかけてみた。
3時間の講演なので、概要の紹介程度の説明だった。
①EQとは何か。
同じEQといってもかなり亜流というものがあるらしい。
②トライアル版のEQ検査
本当の検査を24問版にして実施。
感情をコントロールする能力をどのくらい使っているかの量を量るもの。
概念が分かりそうで分からないが、とにかく、自分のプロフィールは描けた。自分のことだから、そのとおりだと思う。
③EQを鍛える。
いくつかの紹介があったが、要するに行動療法の考え方で、その場に適した感情の使い方ができるようにする方法のようだ。
④プロファイリング
いくつかの例を用いてプロファイリングの練習。
使っているコントロールの量なので、性格とは違う。
その辺のところを間違えると、誤解を与えてしまう。
その他、自分の研修に使えそうないくつかの役に立つアクティビティを教えてもらった。
ただ、感情のコントロールといっても、NLPの状態管理の方法を学んだばかりだし、相手との関係についても、BCBのスキルがある。
プロファイリングにしてもエゴグラムなどの技法を少しは知っている。
そうなると、改めて、本格的に(高いお金をかけて)EQを学ぶ必要はないかも知れない。
そう思えたのが、今回の成果と言えば言えるかも知れない。
来月、現場の管理者を対象に安全管理教育を計画している。
以前、会社で安全管理担当課長を兼務したことがあり、簡単簡単と思って直前まで準備をしてこなかったが、よく考えると、安全管理担当課長を兼務していたのは今から25年ほども前になる。
その時の知識や経験でいいのかちょっと不安になってきた。
昨日、時間があったので、三田の中央労働災害防止協会に立ち寄り、中災防新書の『経営に活きる安全衛生マネジメント』を購入してきた。
ざっと頁をめくっていくと、「ゲシュタルトの法則」というのが目についた。
何だろうと思って前後を読んでみると―
人間行動は最短距離の方向に向かう。この傾向は疲労したときに特に著しい。
??なるほど、そう言えば言えなくもない。
やはり25年前の知識はちょっと古すぎるかも知れない。
初心に帰って勉強勉強。
サッカーW杯どんどん熱が入ってきますね。
来月から、新任マネジャーの研修を始めることにしており、今、その資料づくりに追われています。
マネジャー研修のカリキュラムの1つに「リーダーシップ」があるのですが、今回のW杯の各国監督を題材にしてディスカッションなりダイアローグをしようと思い、せっせと日経の切り抜きをしています。
本当にグッドタイミング!
6月22日の「ブブゼラの響き」に、まさに結論となりそうな解説が載っていました。
自分たちはこれで戦う―と全員で同じ旗を掲げ、頂上に向かって前進を始めることができたチームは、良い方向にどんどん自転していくのだろう。
フランスのドメネク監督などもいい教材になりそうですね。
わが日本のW杯の結果も気になりますが、私には各国監督の采配がとても気になります。
楽しみですね。
現象学―なんだかいつも心の片隅にひっかかっている。
もう何年になるのだろう。
何回チャレンジしても、途中で挫折。
別に現象学が理解できなくても何ら困ることはないのに、何故だか中途挫折していることがひっかかる。
フランクルを読んでいると、マックス・シェーラーにたどり着くし、マックス・シェーラーを理解しようとすると、どうしてもフッサールが顔を出す。現象学だ。
要するにゲシュタルトが地にならないからだ。
覚悟を決め、5年前に読んで中途挫折していた『これが現象学だ』を探し出して、1週間かけて、最後まで読み切った。今日読み切った。
理解できたかどうかは分からない。分からなくてもいい。
読み切ってみると、心の中で1箇所だけつながっていなかった輪がつながった。
図が地になった。
長い間心にひっかかっていた現象学から、今日解放された。
ほっとしたような不思議なような―そんな気持ちを味わっている。
旧聞になるが整理の意味で。
愛知県の職員の皆様のうち、今年、課長補佐級に昇進された方(約400名)を対象に、ビクトール・E・フランクルの思想についてお話をさせていただいた。
愛知県が実施する昇進者研修のうち、キャリアマネジメント研修をARENA ADVANCE代表の犬塚尚美先生が引き受けられ、そのキャリアマネジメント研修の一環のビジョンスピーチとして、お話させていただく機会を得たもの。
対象者が400名にわたるため、5月13日、24日、6月1日と3回に分けてお話させていただいた。
フランクルに学ぶ意味のある生き方(働くことの意味)
①フランクルとの出会い
②意味のある人生(フランクルの思想)
・人間らしさとは(意志の自由)
・人生の意味
・意味への意志
③事例
・黒澤明「生きる」から
・私の管理職体験から
④エクササイズ
・人生があなたに期待している(見えない観客)
・お目が高い(褒めた方がうれしい)
・職場の人間関係の中で
⑤フランクル流の働き方の極意
・日頃の心がけ3つの習慣
・相手のために何をしてあげられるか
問いの転回が少しでも理解いただけたらうれしい。
昨日(6月19日)、名古屋で「管理者・支援者のためのセルフケア」について、3時間ほど、お話をさせていただいた。
NPO法人キャリアデザインフォーラムとプロ講師養成スクール受講生自主研究会の共催(いずれもARENA ADVANCE代表の犬塚尚美先生が主宰)。
管理者・支援者のためのセルフケアといっても、受講生は、メンタルヘルスについてはそれぞれ造詣の深い方ばかりなので、理論編はラザルスのシステム理論だけ簡単にお話して、セルフケアの実技にほとんどの時間をさいた。
最近の自分たちの生活を振り返ってみると、①仕事に追いまくられる毎日で体はほぼ自動操縦の状態、②機械を介した外部とのコミュニケーションに追われ、自分自身とのコミュニケーションはほとんどゼロの状態。
そこで、副題として「からだの声に耳をすましてみる」として、マインドフルネスを念頭においたいくつかのスキルを体得してもらうことにした。
①ハーバート・ベンソンのリラクセーション反応について
②アレクサンダー・テクニークのボディマッピングの説明
③呼吸法
④ボディ・スキャン
⑤気がかりの整理(クリアリング・ア・スペース)
セミナー後一人でもできるように、増井武士先生の『こころの生理学』に基づいた手法を練習していただいた。
本来は、最後に自律訓練法の基本をお話しようと思っていたが、クリアリング・ア・スペースの練習に意外に時間をとってしまったので、第1空間感覚練習の一部を紹介させていただいただけで、残念ながら今回は時間切れ。
機会があればまたお話させていただきたいと思っている。
今日はこれから名古屋にでかけ、セルフケアのお話をさせていただくことになっている。
副題は「からだの声に耳をすませてみる」。
私たちは、毎日毎日仕事に追われていて、体が自動操縦状態になっているので、少し立ち止まって「体を整える」時間をもってみようという趣旨。
ところで、私の息子が「Stylish Idea」というブログを書いている。
http://www.stylishidea.com/
今朝、息子のブログをのぞいてみると、「心を整える『禅的シンプル仕事術』」という書籍の書評。
心を整える?!
偶然の一致というかシンクロニシティ。
最近は、こういう意味のある偶然の一致がとても多い。
産業カウンセラー協会の「人間関係開発グループワークファシリテーター育成研修」が始まった。
全10回シリーズで、昨日は第1回目。
メイン講師は、グループワークエデュケーション・スーパーバイザーの林久美子先生。
クルト・レビンのTグループから発展したラボラトリーメソッドを中心に学ぶ。
ファシリテーションのアクティビティを中心に学んでいくのだろうと、たかをくくっていたらとんでもない。
10ヶ月かけて、1対1のインター・パーソナルスキルから1対グループのグループスキル、グループ対グループのインター・グループスキルまで、理論と体験を中心に学ぶ。
先入観で、Tグループは自殺者を出すなどこわい手法かと思っていた。
そもそもからして、Tグループやエンカウンターグループ、構成的エンカウンターグループの区別もついていなかった。
林先生の理論をお伺いして、それぞれの発生過程もねらいも目的も違うものだと理解できた。
久しぶりに体中の血が沸き返るような知的興奮を覚えた。
定言命法という言葉が知りたくて、カントに行き着いた。
カントと言えば、難解中の難解と言われる三批判書を読まねばならない。
ただ、そこまでのめり込む時間も必要性もない。
そんなとき、たまたま書店で『カント信じるための哲学』という本を見つけた。
やさしそうな書名だが、内容は実は難解なのだろうと恐る恐る繙いた。
意外に分かりやすい!
純粋理性批判、実践理性批判、判断力批判が、噛んで含めるように分かりやすく平易に解説されている。
カントは、絶対的な真理は知り得ないという理性の限界を証明した上で、人間に共通する普遍性を主観の中に見出した。
しかも、カント後のヘーゲル、フッサール、ハイデガー、アーレントまで言及されている。
今、何故かニーチェがブームのようだが、やはりカントを知って読むと理解の深さが違う。
西洋哲学に再チャレンジしようとする人には絶対オススメの本だ。
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