2010年7月アーカイブ
ヴィクトール・エミール・フランクルに少しでも近づこうとして、とうとう旧約聖書までいきついてしまった。
思えば遠くまで来たものだ―の心境。
旧約聖書について何冊か解説書を読んでみたが、最後に読んだ三浦綾子『旧約聖書入門』光文社には引き込まれた。
三浦綾子はご存じのとおり『氷点』の著者で、敬虔なクリスチャン。
単なる旧約聖書の解説にとどまらず、自分の信仰と対比させながら分かりやすく説明している。
しかも高尚な信仰者としてではなく、自分の信仰の浅さを吐露しながらの説明なので、信仰を持たない私にも一字一句が共感できる。
旧約の字面だけからでは、あるいは誤解してしまうようなところも、丁寧に説明されている。
フランクルの思想の底を、あたかも通奏低音のように流れている旧約聖書(フランクルによれば、聖書)の心の一端を見せていただいた気がした。
そして、フランクルにまた一歩近づいた気もしている。
今朝、いつもの通勤路を歩いていて、たまには猫と出くわさないかな―と思ったら、向こうから、たまに出会う悪猫がこちらへ歩いてきた。
悪猫といっても性悪という意味ではない。
何となく顔が悪そうな猫だから悪猫といっている。
こちらが猫用の挨拶で、目をパチパチとまばたきすると、私の左側をすたすたとすれ違っていった。
すれ違いざま、小さな低い声で、ニャッ。
猫語で言えば「オウ」と言っているんだろうな。
こちらも何となく笑みがこぼれた。
ただ、それだけのこと。
最近脚光を浴びだした心理療法に「マインドフルネス認知療法」というのがある。
うつ病の再発防止に効果的とか。
マインドフルネスとは、意図的に今この瞬間に、価値判断をすることなく注意を向けること(マインドフルネス認知療法)。
要するに、ネガティブな思考パターンを芽の内に摘み取るということ。
今日帰りの電車の中で、杉晴夫『ストレスとはなんだろう』を読んでいて、あっと声をあげそうになった。
そもそも、大脳皮質と自律神経系とを結びつけている連絡路は、今のところ未知である。
ただ、神経連絡路があると仮定した方がストレス理論からは合理的だ。
精神的ストレスを絶えず思い煩っていると、大脳皮質と自律神経中枢を連絡する「眠った神経連絡路」が徐々に目覚めてゆき、両者をつなぐ太いパイプとなってしまう。
医学的・生理的ストレス研究と心理学的ストレス研究のつながりが見えた気がした。
1週間前から、右脚太ももが痛む。
打撲かなんかだろうとたかをくくっていたら3日前から痛みがひどくなってきた。
激痛で、夜眠れない。
昨日は日曜日で病院は休みだったが、あまりにも痛いのと原因を知りたいのとで、急患で診てもらった。
専門外の医師の診断ではあるが、ヘルペスらしい。
道理で激痛。
昨夜も予想どおり右脚の激痛。
自分が痛みに包まれてしまわないように、右脚の激痛を、あたかも眺めているように感じ、耐えた。
痛みという感覚と、それから生じる苦しさという感情を混同してしまうと自分自身が苦しみに覆われてしまう。
右脚の激痛を奇貨として、痛みについて学んでみた。
・・・でも痛すぎる。
7月10日、人間関係開発グループファシリテーター養成研修の2回目。
今回から受講生が交替で、メンバー役とファシリテーター役を務める。
今回のテーマは、アイスブレーキング。
午前のワークは、「チャレンジL」というワーク。
ファシリテーターの出す問題を絵だけでメンバーに伝えるというワーク。
3グループでの対抗。
俄然張り切ってチャレンジ。
他の2グループはそれぞれ18問正解。
それに対し、わがグループは32問正解。
走り回ったので、足が痛くなった。
午後のワークは、「他己紹介」。
よくあるワークだ。
最後に講師からまとめの講義。
●アイスブレーク
アイスブレークとは、次から始まる実習を効果的に進めるために緊張感をほぐすことを主なねらいいとしている。
従って、アイスブレークでは、始めに趣旨も言わないし、終わってからも振り返りもやらない。
次の実習への橋渡しだから、もう少しやりたいと思うところでパッと止めるのがいい。
今までもよく研修の前にアイスブレークを行って、アイスブレークの説明やふりかえりをどうしようかと迷っていたが、今までのやり方でよかったんだと、安心を得たし、理論的意味づけを得た気がした。
●他己紹介
今回もそうだったが、他己紹介される本人は、紹介者の隣に立つことがほとんだ。
講義によると、他己紹介では、紹介する人は紹介される人と同体になるため、本人は椅子に座り、紹介者はその後ろに立って、右手を本人の右肩におくといい―とのこと。
これも初めて聞くことだ。
ワークの1つとして、「背後霊」というのをやったことがあるが、その形と同じだ。
◆
まだ2回目だが、毎時間毎時間新しい発見や気づきがある。
本当に素晴らしい講座だ。
次回は私たちのグループがファシリテーター役を担当する。
次回がとても楽しみだ。
BCBの教え方で、エーブ先生の教え方は次のようでした。
①定義
②事例
③ベネフィット
『プロフェッショナル・トレーナーへの道』というトレーニングの本を読んでいたら、「理解・納得を得るための3要素」として、SFBというのが紹介されていました。
①S:Situation (教える内容が必要となる状況)
②F:Function (伝える内容そのもの)
③B:Benefit (受講者にとってのメリット)
エーブ先生の教え方の3要素とほとんど同じで、びっくりしました。
確かにこのように定型化されていると、受講者の理解度の確認なども確認できるので、アメリカ流の教え方として、この3要素が確率されているのだなと思いました。
久しぶりに易を執った。
雷水解の九四。
占的は解決したが、ついでにと、仁田丸久『周易裏街道』の当該箇所を読んでみた。
こんな面白いことが書いてあった。
◆
太閤が松茸狩りをしたとき、もう人々が取り荒らしたあとだから山には松茸がない。
あわててよそから松茸を持ってきて前日に植えておいた。
太閤は当日大いに喜んで、「ここにもある。これは大きいわい」と子供のようにはしゃいだ。
あまり喜んでいるので、余計な告げ口をした奴がある。
「殿下、これは植えたものです」と。
太閤は、「知っちょる、知っちょる」と言った。
相手の欺瞞を知りつつ喜んでだまされるという芸当。
なるほど、なるほど―。そんな境地にはまだまだなれないが、いつかはそんな大きな人間になれるだろうか―占的とは関係なくそんなことを考えた。
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