2010年8月アーカイブ

新任管理者研修のプログラムを考えている。

この機会にドラッカー読み返してみようかと、以前読んだドラッカーを何冊か引っ張り出してきた。
その中に『Harvard Business Review』の2003年11月号があった。
すっかり忘れてしまっていたが、編集部がドラッカーにインタビューしている記事がある。
その中で、ドラッカーが「ドラッカー流自己分析法」として、自分の苦手分野について語っているところがある。

・とにかく私は他人と一緒に働くのがどうしても性に合わず、一匹狼として動くのが好きだった。
・私はコンサルタントだが、意思決定者には向いていない。何か決めても翌朝には気が変わっているというタイプの人間だからだ。
・私は、人に引導を渡せない性格だ。仕事ができないスタッフを解雇したりという決定を何度も先送りにしてしまう。

思わず笑みがこぼれた。
ドラッカーというと、雲の上の人のように感じていたが、何だか急に人間味を感じて、ぐっと身近に感じてきた。

本当に久しぶりにクラシックコンサートに行ってきた。

新日本フィルハーモニー交響楽団。
大友直人指揮によるベートーベンの交響曲第7番、ピアノ協奏曲第5番他。
横浜みなとみらいホール。

ホールは、コンサートホールには最適と言われるシューボックス型をベースに、舞台が見やすいアリーナ型の客席配置を取り入れた「囲み型 シューボックス形式」を採用しました。
舞台最前部から3階席最後部までわずか33.5mと、大ホールでありながら演奏者を間近に感じられる距離。
オープンステージの舞台前も階段状に下がる設計で、舞台と客席との一体感はこのホールの大きな特徴となっています。

座席はパイプオルガン階の一番前。
丁度、指揮者と対面する格好で、オーケストラが後ろから一望できる位置。目の下にはティンパニー奏者。
音響的にはステレオで聞いている位置とは逆になるが、オーケストラの動きを見るには最適の位置。
音楽はもちろんだが、普段は見ることのできない指揮者の動きとオーケストラの動きも堪能した。

コントラバスの活躍ぶり―ああ、あの音はコントラバスの音だったんだ。
ティンパニー奏者はあんなに沢山の撥を使い分けたいたとは。
ピアノ協奏曲のピアノがあんな風に舞台から片付けられるのか―ピアノを積んだ舞台の一部がエレベータのように奈落に落ちてゆく。

ステレオで皇帝を聞きながら書いているがやはりコンサートの音にはかなわない。

photo-lhall.jpg

先日突然、パソコンがダウンしてしまった。
ダウンというより、ウイルスのようなものが駐在してしまって、ソフトが立ち上がらなくなってしまったのだ。
起動し直しても直らない。

スタンドアロン時代のパソコンは少しは分かっていたが、ネットワーク時代のパソコンはほとんどお手上げ。最も年ということもあるが。

こんな状態になると以前はパニック状態に陥ってしまったが、今回は意外と冷静だった。

まず、メールが使えない状態で何をしなければいけないか―ブレスト風に雑記帳に書き出していった。

まずは、気になる人に連絡をしなければ。
携帯にアドレスがある人はいいが、携帯に登録していない人はどうする。
幸いエクスプローラーのマイドキュメントは見ることができる。
検索のファイルの中に「最近の電子メール」がある。
そこを開いてみると、最近送受信したメールのアドレスを読むことができる。
それを携帯のアドレスに入力した。
とりあえず知らせおかなければならない人がリストアップできたので、メールがダウンしたので、何かあれば携帯に連絡していただくようお願いした。

連絡をし終わってみると、ほっとしたのか、なんだか心が軽くなった。
軽くなったというより、情報過多から解放されたような安堵感。
インターネットが見られなくてもいい、心静かに本が読め、心静かに思索にふけることができる―そんな思いが心の底から湧いてきた。
自分が取り戻せたようなそんな感覚に包まれた。

でも、ブログのことなどもあり、このまま放っておくわけにもいかない。
結構パソコンに詳しい息子に助けを求めると―レジストリが書き換えられているようなので、あるいはセーフモードで立ち上げたらどうにかなるのでは、とのアドバイス。

ここから先は、自分でも初めての冒険。
電源を無理に切断し、再起動してみると、思った通りセーフモードでの起動のプロンプトが表示された。
それに従って起動してみたが、レジストリが書き換えられているので、やはり同じで、ソフトは立ち上がらない。
再度セーフモードでの起動をしてみると、「復元」の機能があることに気づいた。
まずは単純に復元を選択して立ち上げてみると―期待したが、やはりもとのとおり。失望。

人間の体とは違って、そのままにしておいても、自然には直らない。
気を取り直して、再度「復元」に挑戦。
よくよく見ると、復元時期を選べるらしいことに気づいた。
一番古い時期を選択して復元を試みたが、無情にも復元不可能との表示。
そこで、パソコンがダウンしたらしい時間よりも少し前に設定して復元してみた。
期待せずに立ち上がりを待っていると、やっと以前の状態に戻って立ち上がった。
恐る恐る息子宛にテストメールを送信してみると、何とか成功!
インストール済みのソフトも無事、勿論データも無事。

それにしても、ウイルスに感染する前に状態に戻せたことは、なんだかタイムトンネルを通って、過去に戻ったような不思議な感覚だ。
あのウイルスはどこへいったのだろう?
あの時間帯は一体何だったのだろう?
ウイルスの身になってみると一夜の夢だったのだろうか?

いずれとにかく、冷静に対処することで今回の危機は乗り切ることができた。
小さいながら自己効力感を感じた出来事だった。

※いよいよとなったら、でんでん工房代表の中村睦さんに助けを求めようと思っていましたが、何とかなりました。

※いつになく長文となり失礼しました。

姓名判断の主流は、字画で判断するものだ。

字書の源流の『説文解字』の配列は、太始化成の元である「一」に始まり、十干十二支など分化の極である「亥」に終わる―とされる。

現在の部首別漢字辞典の規範となった『康煕字典』の配列は、部首の配列も、部首の中の字の配列も全て画数順。
白川静『字書を作る』によると、字はその構造的な原理から離れ、その構造的な意味も捨てられ、ただ筆画くの形式によって分属配列されている。そこにあるのは、すでに文字ではなく文字の形である。意味を失っている記号である。


現在の主流の姓名判断の字画の数え方は、康煕字典によっている。
文字はそもそも文字成立当時の生活の仕方・思惟の仕方をそのまま反映しているものである。
その意味を失った単なる記号の画数をもとに、人の一生の盛衰を判断することに、本当に意味があるのだろうか。

白川静という今はなき大きな知性に触れて、そんなことを感じた。

易に「屯」という卦がある。

屯は、音「張倫反」(ちゅん)で、難む(なやむ)の義―とされる。

彖伝では、剛爻と柔爻が始めて交わって震を生じ、また坎の難み生じて、坎険の中に震動しようとする卦。

さて、屯という字。
説文解字では、草木が始めて地上に芽を出し、伸びなやむさまに象る。

白川静の『字統』によると、「卜文・金文の字形は草木初生の象とはみえず、織物の縁飾(へりかざり)として、大きな結びをつけた形である」とある。
さらに続けて、「屯難の意は易、屯卦の義から出たもので、字の形義とは関係がない」とある。


説文解字は、後漢の許慎の作で紀元100年の成立とされる。
金文は、殷金文から西周金文、東周金文、秦漢金文まであり、それぞれ年代が異なる。

とすれば、屯卦の成立は、説文解字より前で、かつ金文後ということになるのだろうか。
少なくとも、周の文王、周公旦の作ではなさそうだ。
易の成立は意外と新しいのかも知れない。

新井 典生

《プロフィール》
高校1年生のときに自宅で塾を開きました。中学生を対象に大学4年生まで7年間、塾を続けました。
40年間の会社生活では、企業法務・人事・メンタルヘルスを経験しました。
この間、心理カウンセリングと易学を学びました。
そして、40年の会社生活の最後の最後に、人材育成インストラクターに戻りました。
1.人材育成インストラクター
2.心理カウンセラー(再決断療法)
3.占断応需(周易、奇門遁甲)

《資 格》
BCBファシリテーター
産業カウンセラー、THP心理相談員、衛生管理者
思考場療法(TFT)上級セラピスト、再決断療法カウンセラー
大阪商工会議所メンタルヘルスマネジメント検定Ⅰ種
易学、奇門遁甲

《所属団体》
日本産業カウンセラー協会
日本自律訓練学会
日本プロフェッショナル講師フォーラム。

カテゴリ

BCBブログメンバー一覧は、 http://www.bcb.jp/facili/bloglist-main.htmlへ。

最近のコメント

2011年3月

    1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31    

サインイン