2011年5月アーカイブ

iPhoneを買ったら入れたいと思っていたもう一つのアプリが〈角川類語新辞典〉。
1,500円と少し高めだが、是非入れたいと思っていた。

私は、昭和59年に〈角川類語辞典〉を購入した。
わが国初のシソーラスで、勿論紙版。
国語辞典や漢字辞典とは違って、一つの言葉の類語を探す辞典。
ものを書くことが好きで、この辞典が発売されてすぐ購入した。
大変便利に使っていて、知人の子息の入学祝いなどには、この辞典の大判を贈ったりしていた。
かの松岡正剛先生も、千夜千冊で角川類語新辞典をとりあげておられる。

ただこの辞典を引くのは少々面倒で、まず探したい言葉を索引から探す。
その言葉の下に書かれている類語のページを覚えて、そのページに行き、そこからさらに適当な言葉を探すことになる。
索引が小さな文字で詰まって書かれていて探しづらい。
当時としては、この仕組みしかなかったのだろう。

iPhone版になると、紙版の辞典の内容そのままに、検索が楽にできる。
しかもフォントが〈イワタユニバーサル明朝体〉でとても美しい。
さらに、かの大辞林と連携している。

アプリで1,500円というとちょっと躊躇するが、念願のアプリということで購入した。
紙版の類語辞典よりもはるかに使いやすい。
思った通り紙版の類語辞典はお蔵入りになりそうな気配だ。

iPhone無事離陸。
実は、iPhoneを買ったら真っ先に入れたいアプリがあった。
マンダラートのiPhone版。
アプリにしては、1,200円とちょっと高め。

そもそものマンダラートは、白紙に正方形を書いて、それを線で9つの区画に分けたもので、デザイナーの今泉浩晃さんが考案した思考のためのツール。
紙のマンダラート(マンダラート手帳)がMac版になり、さらにiPhoneアプリ版になった。
9つのマス目の真ん中のマス目にテーマを書き、まわりの8つのマス目に発想を書いていく。
拡散と収斂を繰り返しながら発想を深めていく。
今でいうマインドマップのようなイメージだ。

私がマンダラートに出会ったのは39歳の時。
曼荼羅に興味があった頃だから、とても身近に感じた。
それ以来マンダラ使いになって20数年。ずっと自作の紙のマンダラートを使ってきた。
プライベートに使ったり、研修のツールに使ったり。

さて、アプリをダウンロードしてみると、いやぁ面白い。
紙版ではマス目を入れ替えるのがとても大変だったが、iPhoneではとても簡単。
指ですいすい動かせる。
最近パソコン版のマインドマップばかり使っていたが、久しぶりにマンダラートを使ったら、頭が喜んでいるようだった。

マンダラートについては、今泉さんがたくさんの本を書いているので(かなりの本が絶版)、図書館で借りて一読されることをオススメ。

さて、次はどうするか。
マニュアルがなくては次に進めない。
どんな本を買っていいのか分からないのでとりあえず入門編らしい『iPhone4自由自在』という本を購入。

iPhoneを購入したらまずは iTunesのセットアップ―とある。
3年ほど前にiPodを使っていたので、iTunesは楽勝楽勝。
iPhoneの名称を登録してセットアップ完了と思ったら―同期ができない。
何度トライしてもダメ。一体どうなっているんだ!

万事休して、iPhoneの大先輩の息子に電話で助けを求めた。
結局以前の iTunesをリセットして何とか無事セットアップ完了。
それにしても難産。

さて、久しぶりに iTunesにアクセスしてみると、3年前の音楽がそのまま残っていた。

本田美奈子やS.E.N.Sが残っている!
NHKラジオ英会話も。論語、般若心経までも。

iPhoneにはiPodまで入っている!
少し感激。

2月13日に思いついたようにiPhoneを買ってから、3ヶ月経った。

ものを買うときは考えに考えてから買う質だが、今回は衝動的に買ってしまった。
思い返すと多分ストレスのなせるわざだろう。
2月13日の日曜日の昼頃、無性にiPhoneがほしくなった。
思いついたようにソフトバンクに在庫を確認すると―在庫があるという。
かき集めた5万円を手にソフトバンクへ。

女性の店員が対応してくれたが、説明を聞いてもちんぷんかんぷん。
店員の質問にほとんど答えられない。
丁寧に教えてくれはしているが、なんとなくはしばしに嘲笑さが。
分からなければお知り合いのどなたかに聞いて下さいね。

とにかくiPhoneなるものを購入して、勇んで自宅に帰った。
携帯電話は解約してしまったので、すぐにもiPhoneを使いこなさなければならない。
携帯電話のアドレスは〈電話帳簡単コピー〉というアプリを使えば簡単にiPhoneにコピーできると教えてもらっていた。

書いてもらった手順通りに手続きを進め、最後に電話番号を打ち込む段階まできた。
ところがいくら電話番号を打ち込んでも打ち込んでもエラー。パニック。大パニック。
あの女性店員に聞きに行くのも自尊心がじゃまをする。
一晩寝て翌日気づいた。
携帯の電話番号を入れるんだ!
自宅の固定電話の番号を何回も入れ続けていた。

で、なんとか、電話帳のコピーが成功。iPhone開通!
さてさて、こんな調子でiPhoneが使いこなせるのか。
まだ携帯とスマートフォンとiPhoneの区別もついていない。

東日本大震災の続き。
震災から丁度1ヶ月後の4月11日。
日経朝刊に、こんな記事が掲載された。

それでも海と生きる
わしらは海でしか生きられない。操業46年の高橋さんは笑う。

見出しに引き込まれ、続いて震えるほどの感動に包まれた。
ああ、これはまさにフランクル(ヴィクトール・エミール)だ。

もし私が高橋さんだったらどうするだろう。
海を捨て陸に糧を求めるだろうか。
それでも海に帰るだろうか。
どちらも正解だろう。
でもフランクルだったら、きっとこう言うだろう。

私たち一人ひとりには〈なすべき何か〉が与えられている。
その〈何か〉は、わたしたちによって発見され、実現されるのを待っている。
わたしたちは、この〈何か〉によって必要とされ、それを実現するのを待たれているのだ。
わたしたちは、そういう存在なのだ。

それでも海に生きる。
それでも人生にイエスと言う。
今、身を以てフランクルを体験している―そんな自分がいる。

3月11日の東日本大震災は多くの人に多くに傷跡を残した。
私も、直接被災したわけではないが、心に深い変化を経験した。
ブログも震災を境に手が止まった。

3月12日に予定されていた産業カウンセラー協会東京支部の「人間関係開発グループワークファシリテーター講座」の最終回が、3月26日に延期された。
『私のしたいこと』という実習にグループで取り組んだ。
多分震災前の自分なら、私のしたいことが、半ば強迫的に次から次に浮かんできただろう。
ところが今回は書けない。

静に心に問いかけてみると、こんな声が。
・今まで長い間取り組んできたもののまとめをしたい。
・今後の自分の在り方を見つめなおしたい...。

グループ共有で、こんなことを述べた。
・いまさらながら、人生は時間であることに気がつきました。
・人生は時間だから、人生は有限であることに気づきました。
・有限な時間なら、それを大切にしたいことに気づきました。
・もう私も62歳。拡散から収斂の時期に入ったように感じました。

メンバーから
・新井さんの気づきをうかがって涙が出そうになりました。
・新井さんにとって新しい出発かも知れませんね。

東日本大震災は、拡大傾向になっていた私に、内省の時間をくれたようだ。

新井 典生

《プロフィール》
高校1年生のときに自宅で塾を開きました。中学生を対象に大学4年生まで7年間、塾を続けました。
40年間の会社生活では、企業法務・人事・メンタルヘルスを経験しました。
この間、心理カウンセリングと易学を学びました。
そして、40年の会社生活の最後の最後に、人材育成インストラクターに戻りました。
1.人材育成インストラクター
2.心理カウンセラー(再決断療法)
3.占断応需(周易、奇門遁甲)

《資 格》
BCBファシリテーター
産業カウンセラー、THP心理相談員、衛生管理者
思考場療法(TFT)上級セラピスト、再決断療法カウンセラー
大阪商工会議所メンタルヘルスマネジメント検定Ⅰ種
易学、奇門遁甲

《所属団体》
日本産業カウンセラー協会
日本自律訓練学会
日本プロフェッショナル講師フォーラム。

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